今日は“複素数の定義と計算・2次方程式の解法”について「虚数単位 i の定義」「複素数(complex number)の定義」「実数と複素数の関係・虚数・純虚数」「複素数の相等」「複素数の四則計算の定義」「共役複素数とその性質」「複素数の大小関係を考えない理由」「複素数の簡約法則」「負の数の平方根とその表記法」を講義した。
高校数学関連の書物における複素数の記述は間違いだらけである。と言うより間違ったものしか見かけない。最もよく見られる間違いの一つは、「複素数の相等」を“天から授かったものの”ように扱い、「a+bi=c+di ⇒ a=c かつ b=d」を証明したりする記述である。しかし、これは複素数の相等の定義であり、もちろん証明すべきことではない。ピンとこない人はよく考えていただきたい。複素数における相等「=」を定義していない状態では、そもそも「a+bi=c+di」と書くこともできないし、書いてもそれは意味のない記号である。
他にも間違った記述や誤魔化しているものも色々ある。虚数単位 i を便宜上√-1 と書くと決めただけで、√-2 や√-3 などの記述も自動的に存在するかのように書かれているものなどもそうだ。このあたりの誤りについて注意した上で、「複素数に実数と同じような大小関係を導入することはできない理由」や「共役複素数とその性質」などについても講義した。
宿題は今日の復習をしっかりとして、次回復習テストで合格点をとれるようにしてくること。
言うまでもないことだが、常に以前の学習内容の復習を怠らないようにすること。