今回は、前回学習した「同値変形」の重要性について再確認し、まずは連立1次方程式という“簡単な問題”を用いて同値変形の練習を行った。次に“1次不等式の解法”について「不等式の基本性質」「不等式の性質」「1次不等式の計算」「連立1次不等式の計算」「絶対値のはずし方」を講義した。特に、計算では同値変形が使えるものについては積極的に使っていくことを推奨した。
参考書や問題集や塾・予備校テキストを調べて気付かされることは、同値変形の重要性や基本練習についてはほとんど書かれていないのに、問題が難しくなると急に使われる傾向にあるということである。同値変形は今後の数学のすべての分野での基礎であるだけでなく、同値変形ができなければかなり難しいにもかかわらず、同値変形ができればただの式変形にすぎないという問題まで存在するほどの強力な武器になるので、しっかりと理解して使いこなせるようにしなければならない。当室の掲げる学習方法として、「難しい問題を攻略するための有力な手法をマスターするためには、その手法を簡単な問題から使い続けなければならない」ということがある。多くの人は難しい問題を攻略する有力な手法を問題が難しくなってから使おうとするが、そんなことができるはずはない。その手法を使わなくてもできる程度の簡単な問題に何度も何度も使い続けて慣れ親しんで初めて、難しい問題にも使えるようになるということを肝に銘じてもらいたい。
宿題は今日の復習をしっかりとして、次回復習テストで合格点をとれるようにしてくること。言うまでもないことだが、常に以前の学習内容の復習を怠らないようにすること。