2013年5月27日月曜日

5/25 数学Ⅳ ~指導者もよく間違える「恒等式の定義」~

今日は前回“3次方程式の解と係数の関係”の残り「3次方程式の解と係数の関係の利用」「3次方程式の解と係数の関係の応用」を講義した後、“恒等式と絶対不等式”について「恒等式の定義」「未定係数法の原理」「未定係数法」を講義した。

特に、「恒等式の定義」については、高校生は言うに及ばず多くの指導者が間違っているので、かなり時間をかけて詳しく指導した。このように書いても、多分、「恒等式なんて、ある特定の値ではなく全ての変数に成り立つ等式のことだろ?そんなもの間違える奴なんているのかよ」といった反応しか返ってこないと思うが、それこそが問題なのだ。つまり、“全て”という場合には常に“どこで”ということが明確でなければならないからだ。同じ“全て”でも“有理数”においてと“実数”においてでは意味が異なってくる可能性がある。そこまで分かっていて初めて恒等式というものが分かっていることになる。すなわち、恒等式とは「左辺と右辺が関数(写像)として等しい式」のことなのだ。ここまで書いてもピンとこない人は「多項式」と「多項式関数」の定義の違いは何か言ってもらいたい。この違いが言えないならば、“恒等式”についても“未定係数法の原理”のありがたみについても何も理解できていないと言わざるを得ない。


宿題は今日の復習をしっかりとして、次回復習テストで合格点をとれるようにしてくること。
復習テストには前回以前の問題も数題入れるので、常に以前の復習を怠らないようにすること。