2012年6月17日日曜日

6/16 大学受験数学Ⅱ

今回から「数列」に入った。
数列は「等差・等比数列に関連する問題」「差分・和分」「漸化式の解法」「数学的帰納法」の4分野に大きく分かれ、これらは互いにほぼ独立している。だからそのことをきちんと意識していれば(意識付けされていれば)とても学習しやすい分野である。
ところが、某有名トップ都立高校の生徒に聞くと、「等差・等比数列の憶えなくてもよい公式は憶えさせられている」一方で、「漸化式の解法は憶えずにその場で考えろ」と指導されたという。指導力のなさとはこのようなことを言うのだなぁ~と感じた。

等差・等比数列の公式を憶えなくてもよい理由は、等差・等比数列の出題率が2次試験では高くない上に、考えれば簡単にすぐ導ける公式ばかりだからである。しかも、等差数列の和の公式に頼りすぎると文字がたくさん出てきてかえって処理が難しくなることが多々ある。そんな役に立たない公式を憶える意味などない。どうしても必要ならその場で導けばよいのだ。簡単にすぐ導けるのだから。(そんな場面は訪れないと思う。)
一方、漸化式の解法はそうはいかない。もちろん、いきなり解法を暗記しろと言っているのではない。一度はなぜそのようにして考えるのかを学び理解しておく必要はあるが、それを理解すれば、後は憶えておいて瞬時に使えるようにしておくべきである。例えば、3項間漸化式の問題などは1~2分で解けなければ身についたとは言えない。もしこの高校の先生の言うようにその場で考えていたら、どんなに優秀な生徒でも3項間漸化式の問題は10分近く時間をとられてしまうことになる。試験場で同じ問題(しかも必須典型問題)に8分も差がついたのでは勝負にならない。

今回は等差数列とその和を扱った。もちろん、公式の暗記などはしないように注意した。むしろ、小学生っぽく解くのが分かりやすく明快で本道だと説明し、テキストの公式重視の解法との違いを明示しておいた。テキストp.247~256。

宿題は授業内容の復習を次回の復習テストで満点が取れるようにやっておくこと。