まず、水曜日の授業“集合の記法とその利用”の復習をした後、“論理・必要条件と十分条件・同値変形”について、今日は“論理”を中心に講義した。
論理といっても、述語論理ではなく命題論理についてではあるが、この部分を一度は学習しておくことは非常に重要だと個人的には考えている。「個人的に」と言ったのは、教科書はもちろんのことどの参考書にもこの部分に関する記述はほとんどないのが現実だからである。P⇒Q を証明したいがしづらいとき、その対偶「Qでない⇒Pでない」を証明すればよいというのはどの教科書にも書いてあることだが、どうしてそれで良いのかという証明は書かれていない。また、ド・モルガンの法則が成り立つことの証明も書かれていない。これらは数学の証明をしていく上で基本となる定理であるにもかかわらずである。当室ではこれらを命題論理の範囲で必ず証明することにしている。証明自体はとても簡単なので、生徒の負担になることもないし、自分たちがこれから数々の証明を行っていく上で、よって立つべき証明方法が正しいことすら分かっていないという気持ち悪さから解放されることになるからである。もっとも、私がこんなことを言わなければ誰もその気持ち悪さに気づく人はいないのだけれど・・・
具体的には「命題・条件・真理集合」「命題論理と真偽表」「逆・裏・対偶」「恒真・恒偽」「トートロジー(対偶を用いた証明やド・モルガンの法則が正しいことの証明)」「対偶」「対偶を用いた証明」を講義した。
宿題は今日の復習をしっかりとして、次回復習テストで合格点をとれるようにしてくること。