2014年2月15日土曜日

2/13 塾講師の役目、生徒の役目、そして保護者は・・・


今回の数学Ⅱではまず、総復習小テスト(全て過去に数学Ⅱの授業で扱った問題から出題)を行ってから、前回行った総復習小テスト(全て過去に数学Ⅱの授業で扱った問題から出題)の返却、直し、解説を行い、休憩をはさんで今日のテストを返却、直し、解説を行った。
総復習小テストは30~40分で行ったが、本当は10~15分で完答できるようにならなければならない。それには、 毎回授業でもこのブログでも指示しているように、「常に以前の学習の復習を怠らずに、完璧になっていない問題は忘れた頃に何度でもやり直す」ことである。しかしそれは自宅学習でしかできないことであり、生徒個人の責任のもとにやってもらう以外に方法はない。それができるかどうかが受験数学ができるようになるかどうかのほとんど全てと言っても過言ではない。

ほとんどの進学塾では大量の宿題が課され、さらには志望校対策授業や正月特訓など半強制的に参加させられるが、そんな必要は全くないどころか金と時間の無駄である。そういう塾の講師に「塾講師の役目とは何ですか?」と問うてみたい。
大量の課題をやらせることによってしか生徒の学力を上げる手法を持っていないのなら、ジュンク堂や三省堂にでも行って 適切な問題集を買い集めて生徒に与えて、生徒がそれらをやるのをそばで見張っていればいいではないか?! そんなことならアルバイトの学生で十分だ。
我々塾講師(coach)の仕事は課題を大量に与えるのとは真逆でなければならないはずだ。まずは、 考えうる限り効率的に学習できる「必要最小限の基本事項と必須重要問題」を選別し、生徒に与えて指導すること(Teaching)。次に、生徒が復習を行っているかどうかをいくつかの手法でチェックして復習を完璧に行うよう常に生徒に注意すること(coaching)。この2つが重要なのであって、大量の課題を与えるのはこれができないことの裏返しでしかない。

では、生徒の役目は何か?
それは自分のcoachが選別してくれた「必要最小限の基本事項と必須重要問題」を理解し、瞬時にできるようになるまで繰り返し練習することである。オリンピック開催中でもあるので理解していただけやすいと思うが、そこまでハイレベルな話でなくても、スポーツでcoachが提案したメニューを選手がこなすのは当たり前であるのと同様なのだ。どこの世界にcoachのメニューをこなさずに「勝ちたい、勝ちたい」という選手や「勝たせてあげたい」という保護者がいるだろうか? 
 しかし、これが受験になるとcoachが提案したメニューをできるようになる努力もせずに「〇〇高校に行きたい」「〇〇大学は嫌だ」と言う生徒や「〇〇高校ではちょっと・・・」「最低でも〇〇大学には」などと言う保護者が多すぎる。根本から間違っているのだ。そういう間違った考えにつけ込まれて、大量の課題・特訓授業・志望校対策授業などという本来必要のないものに費用をつぎ込まされるのである。そして、大量の課題をやらされたところで完璧になっていないものなど本番では通用しないから、受験結果が「受かるも八卦落ちるも八卦」となってしまうのである。

結局、「当たり前のことを当たり前のようにやる」という当たり前の考え方を生徒も保護者もできるようにならなければならないという、当たり前の話なのである。