本日は数学Ⅱ。
今日から初めて当室の授業に参加する生徒も数名いたので、私が数学を初めて学習する人向けに書いたテキストの中から、中2、中3生にとっても今後の学習の肝となることの書かれた部分を学習した。
私はこれまで自分でテキストを書くことはしてこなかった。というより、そんなことをしなくても、市販されているもの(つまり、誰でも手に入るもの)でも使い方一つで、駿台模試成績優秀者に名前を掲載させることなど訳もなくできると思っていたし、実際毎年(1学年たった10名程度の中から)数名が掲載されてきたので、その必要もないと考えていた。(この確率は実は普通の塾ならあり得ないことだということに注意して頂きたい。もしこんなことがどこかの大手塾で実現できてしまったら、駿台模試の成績優秀者全員がその大手塾の生徒だけということになってしまう。それくらいの確率なのである。)
しかし、昨年度、計算問題集を作成していたときに、博士課程時代に研究室の修士課程の後輩から、「先輩に一から数学を習ってみたかったです。先輩の書いた“ 数学を最初っから学習できるテキスト ”を読んでみたいです。」と言われたのを思い出したのだ。もちろん、彼も早稲田の理工学部で修士課程までいっているのだから、普通の人よりはるかに数学ができる人であるのは間違いないのだが、正しく学習をするようになればなるほど過去の自分(特に数学を学び始めた時期)の学習の不味さに気付くものなのだ。きっと私のゼミでそのことを感じてくれたのだと思う。そこで、そんな後輩の言葉に耳を傾けつつ、正しい学習のできる数学テキストを少し書いてみることにした。オリジナルテキストというと、中身の検証もせずにそれだけでありがたがる人が多いが、そんな似非オリジナルとは違って少しはまともなものを書かなければ意味がない。ただ、数学を少しでも正しく勉強したことのある人なら誰でも分かることだが、論理的整合性を取った瞬間に、文科省の定める学習順序とは異なるものになってしまうのが辛いところだ。
まぁ~その辺は、学校の進度が遅いことに助けられることだろう。
今日はオリジナルテキストの第1講と「平面の基本図形」を学習したので、欠席者は配布プリントを取りに来ること。宿題は授業の復習と「平面の基本図形」の“基本事項のまとめ”に出てきた定義をしっかりと憶えること。
数学は考える科目であるという一見正しく、実は間違った考えを早く捨てること。考える前に、正しく理解して憶えなければならないことが数学には沢山出てくる。これらを正確に憶えることを怠らないようにしなければならない。考えるのはその後でよい(後でなければならない)。