2012年8月31日金曜日

8/30 数学Ⅱ

この4回の授業は夏期特別時間割として“場合の数・確率”を学習してきたが、今日からは平常授業に戻って、“2次方程式の利用”の続きから授業を行った。
テキストp.186~188(新課程版 p.192~194 )

宿題は授業の復習をしっかりとして次回の復習テストで合格点をとれるようにしておくこと。

2012年8月26日日曜日

8/25 大学受験数学Ⅱ

前回に引き続き“領域に関する問題”から「領域における最大・最小」「領域における最大・最小の利用(線形計画法)」「領域と真理集合」を講義した。


宿題は今日と前回の復習をしっかりとして、次回復習テストで合格点をとれるようにしてくること。

8/25 大学受験数学Ⅰ~演繹的方法~

前回の“関数の一般論”に引き続き、今回は“基本的な関数のグラフ・グラフの移動と変形”を講義した。
具体的には、「基本的な関数のグラフ」「グラフの平行移動」「グラフの拡大・縮小」「グラフの折り返し」「グラフの移動・変形」「絶対値のついた関数のグラフ」について学習した。

「基本的な関数のグラフ」と「絶対値のついた関数のグラフ」とについてのみ具体的な関数を扱ったが、それ以外の議論はすべて一般的な関数 f(x) として扱った。文科省の検定教科書やほとんど全ての参考書・問題集が、グラフの移動・変形を具体的な関数で学習していく方法をとっているのだが、この方法は非常に効率が悪い。まずは一次関数のグラフを移動・変形したグラフの方程式を考えて、次に二次関数のグラフを移動・変形したグラフの方程式を考えて・・・としていくわけだが、これでは新しい関数が出てくるたびに、個別にその関数のグラフを移動・変形したグラフの方程式を考えなければならない。ところが、これらはすべて全く同じ方法で考えるのであるから、効率が悪いことは素人が考えても明白である。

そこで、当室では関数の移動・変形は一般の関数 f(x) で最初に考えておいて、それを具体的な関数に適用するという演繹的方法を採用している。必ず身に付けてもらいたい。


宿題は今日の復習をしっかりとして次回復習テストで合格点をとれるようにしてくること。

2012年8月25日土曜日

8/24 数学Ⅰ~「数学なんて社会に出たら何の役にも立たな          い」と言う大人達へ~

今回は、“いろいろな四角形”を講義した。
前々回、平行四辺形について学習したが、その続きとして、平行四辺形の中でも特別なもの(長方形、ひし形、正方形)についてその性質や相互の関係を学習した。これらの図形については小学校4年生ですでにその性質を学習しているのだが、それらはすべて教科書に書かれていることや学校の先生の言うことを無条件に信じていただけのことで、何の理由も根拠もない。中学での図形の学習の第一歩は、小学校の時に無条件に信じ込まされてきた基本図形の性質を証明することによって、それらが正しかったという根拠を与えることである。

以前にも書いたことだが、「数学なんて社会に出たら何の役にも立たない」と言う大人がよくいるが、彼らは数学の学習の意味を全く理解していないといえる。中学数学の図形の学習は、図形の性質を理解することはもちろんであるが、その証明を通じて論理性を身につけさせると同時に、「他人の言うことを鵜吞みにせず、信じるのは自らの論理的な理性である」という精神を身につけさせるものでもあるのだ(もちろん、文科省の指導要領にそんな目的が掲げられていないことは言うまでもないことだけれど)。「数学なんて社会に出たら何の役にも立たない」と言うのは、「私は何の論理性も身に付けずに今日まで生きてきました」と言っているのとほぼ同義である。そのような人はデカルトの「方法序説」をきちんと読んでもらいたいものだ。「我思う、ゆえに我あり」というデカルトの有名な言葉だけを知っていても意味などないのだから・・・



宿題は授業の復習をしっかりとして次回の復習テストで合格点をとれるようにしておくこと。

2012年8月24日金曜日

8/23 数学Ⅱ

今日は、“確率”から「組合せと確率」、「事柄 A が起こらない確率」「さいころの目の確率」「ジャンケンの確率」「動点の確率」を講義した。
夏期特別時間割期間に講義した「場合の数・確率」は中学生が学ぶべき論点はほぼ全て網羅してある。それでも超難関校(ICU含む)対策としては少し足りない点もあるので、今回の内容を完璧にできるようになった人には来年の大学受験数学基礎Ⅰの「場合の数・確率」を学んでもらう。
今回の内容があやふやな人がそれ以上のことをやっても何も身につかないだけでなく混乱してしまうだけなので、あくまで、完璧になっている人だけであることを忘れないでいただきたい。


宿題は授業の復習をしっかりとして次回の復習テストで合格点をとれるようにしておくこと

2012年8月23日木曜日

8/22 大学受験数学基礎Ⅱ~領域に関する問題~

今日は“領域に関する問題”から「不等式の表す領域」「連立不等式の表す領域」「絶対値記号を含む不等式の表す領域」「正領域と負領域の利用~直線と線分が交わる条件~」「正領域と負領域の利用~3直線で作られる三角形の内心の座標と内接円の半径~」を講義した。

「不等式が表わす領域」は直感的にもわかりやすい内容であるが、境界を含む場合と含まない場合や端点を含む場合と含まない場合の扱いには注意が必要である。また、「絶対値記号を含む不等式」ではできるだけ場合分けを省略できるように、対称性に注意することが大切だ。
「正領域と負領域の利用」の問題としては基本的で代表的なものとして、「直線と線分が交わる条件」「3直線で作られる三角形の内心の座標と内接円の半径」を求める問題を紹介した。

8/22 大学受験数学Ⅰ

夏期特別時間割の大学受験数学基礎Ⅰ第4回目は“整数”から「不定方程式の解法の総合演習」「算術級数定理がテーマの問題」「フェルマーの小定理」「フェルマーの小定理の利用」「ピタゴラス数」を講義した。

第3回目のブログで、不定方程式について「これらをマスターすれば基本的な不定方程式で解けない問題はないはずである」と書いたが、そのことを「不定方程式の解法の総合演習」で実証して見せた。今回扱った問題は前回扱ったものよりレベルが高い問題であるが、どれも前回用いた3つの基本的アプローチのいずれかで解けるということを説明した。

整数問題は有名な定理が多いため、高校入試や大学入試でもそれらをテーマにしたもの、簡単にしたもの、誘導形式にしたものなどがよく出題される。今回はそれらについて少しだけ学習した。ピタゴラス数については今回講義したものを誘導形式にした問題が、ずいぶん前ではあるが、慶應女子高校で出題されているので、近いうちに中学生に演習として解いてもらおうと思っている。

2012年8月15日水曜日

8/11 大学受験数学基礎Ⅱ~軌跡に関する問題~

先週の授業で“数列”は一段落ついたので、水曜日から土曜日に“図形と方程式”の授業を持ってくることにした。今回から“図形と方程式”は軌跡、領域、定点通過、束といった、受験生が苦手とする分野に突入するのと、水曜日よりも土曜日の方が生徒の出席率がよいということを考慮した措置だ。

今日は“軌跡に関する問題”から「軌跡の求め方(初等幾何の利用・座標軸を定める必要のある場合)」「一般的な奇跡の求め方」「実践的な軌跡の求め方(順像法)」「実践的な軌跡の求め方(逆像法)」「2直線の交点の軌跡(順像法・逆像法・図形的性質の利用)」「直線と曲線の交点の軌跡」を講義した。

この分野はなかなか独学が難しいと思う。また、同値変形を知らないと論理的な誤りを犯しやすい問題が多い分野でもある。私が受験生だった頃は、この分野では駿台予備校の夏期講習「数学総合研究」が有名で、すべての講座が申し込み開始後数日で完売すると言われていた。「数学総合研究」という名前なのに、全く総合的ではなく、軌跡や領域の問題がほとんどであった記憶があるが、とてもためになる数少ない数学の講座だった。(さすがに今はもう行われていないだろう。当時の「数学総合研究」担当講師であった根岸先生や青塚先生ほど力量のある講師が、現在の駿台にいるという評判は聞かないから・・・)
この分野の参考書・問題集としては前述の「数学総合研究」の講義をまとめ上げ、さらに詳しくしたような内容になっている「新数学問題の解法 写像と軌跡(駿台文庫)」がずば抜けて素晴らしいが、残念ながら絶版であり、アマゾンなどでは2万円近くの値がついたりしている。

これから数回の授業は「数学総合研究」や「新数学問題の解法 写像と軌跡」を初学者向けにコンパクトにまとめた上で、これらには注意されていない論理的に誤りやすい部分に重点を置いたものにしようと考えている。

2012年8月13日月曜日

8/11 大学受験数学Ⅰ

今回は“軌跡と作図”を講義する予定だったが、生徒たちのこれまでの平面図形の授業内容の習熟度から、夏期休暇中に総復習してもらった後の方がよいと判断して、“関数の一般論”を講義した。
具体的には、「関数の定義域、値域、終域」「関数の相等」「1対1写像(単射)」「上への写像(全射)」「上への1対1写像(全単射)」「合成関数」「逆関数」。


宿題は3月から今日までの授業の総復習。特に“場合の数”と“平面図形”の復習には力を入れてもらいたい。

2012年8月11日土曜日

8/10 数学Ⅰ

今回は、“比例式”を講義した。
小学校の時にも習う“比”であるが、中学以降の比では、2つの数がともに 0 でない場合ならどんな数でも扱うことになる。つまり 100 : 0 や 2 : -1 なども扱うのである。
ただし、そのためには小学校で習った“比の相等”の定義を変更しなければならない。
まずは、小学校で習った比の相等の定義を思い出してもらいたい。思い出せない人は、自分が小学校の教科書の算数ですら曖昧にしか分かっていないということを自覚して、小学校の教科書からやり直すことをお勧めしておく。

講義の具体的内容は「比・逆比・比の値・比の相等の定義」「比の計算」「比例式の性質」「比例式の扱い方の注意点」「連比・連比の相等の定義」「連比の計算」。


宿題は授業の復習をしっかりとして次回の復習テストで合格点をとれるようにしておくこと。
また、来週は夏期休暇でお休みなので、この2週間で第1講から第19講(今回)までの総復習をしておくこと。

2012年8月10日金曜日

8/9 数学Ⅱ

前回に引き続き、“場合の数(数え上げの基本)”から「組合せ」「組合せ nCr の応用」を講義した。
中学範囲で必要とされる数え上げの基本はこれですべて網羅できているので、しっかり復習してもらいたい。中学範囲の“場合の数・確率”では、難しい問題のほとんどが“確率”ではなく“場合の数”に属する問題だということも意識しておいてもらいたい。
さらに、“確率”から「確率計算の基本」「順列と確率」を講義した。

宿題は授業の復習をしっかりとして次回の復習テストで合格点をとれるようにしておくこと

2012年8月9日木曜日

8/8 大学受験数学Ⅱ

夏期特別時間割の大学受験数学基礎Ⅱ第3回目は“図形と方程式”から「弦の長さ」「極と極線」「2円の共通接線」「円と放物線が4点で交わる条件」を講義した。

宿題は授業の復習をしっかりとしておくこと。

8/8 大学受験数学Ⅰ~入試数学攻略法と本テキストの役割~

夏期特別時間割の大学受験数学基礎Ⅰ第3回目は“整数”から「合同式の復習」「合同式の利用法」「ディリクリの引き出し論法」「Ax + By = C 型不定方程式の解法」「xy + Ax + By + C = 0 型不定方程式の解法」「Axy + Bx + Cy + D = 0 型不定方程式の解法」「大きさの評価の利用による不定方程式の解法」を講義した。これらをマスターすれば基本的な不定方程式で解けない問題はないはずである。



今日は夏期休暇前の授業ということもあり、大学受験数学基礎クラスで扱っている教材の趣旨と勉強法について説明した。





(注)再テストまで実施するのは中学生までです。高校生になって、そこまで他人に“やらされなければ”勉強しないというのなら、受験なんてしても意味がないということくらいは理解できるようになりましょう。

今年度からの数学Ⅰ・A改定に追いつけていない出版社が多いため、類題探しに適する問題集・参考書は限られてしまうので、参考までに例を挙げておく。

新課程版・チャート式解法と演習(通称黄色チャート)(数研出版)・・・テキストと同レベルまたは少し簡単な問題で試したい人向け

大学受験数学基礎クラスでは、通常の高校生用問題集・参考書に掲載されている内容であっても、当室の数学Ⅰ・Ⅱ(中学数学)で扱った内容(中学の教科書には載っていなくても、市販の中位レベルの中学生用問題集には通常掲載されているもの、つまり、高校入試には出題されているもの)については扱わないので、そのあたりの復習に上記の本を用いても良いであろう。
完全に忘れてしまっていて自分一人ではできそうにない人や、当室の数学Ⅰ・Ⅱに参加していなかったためよく分からないという人は、担当講師に相談して下さい。


宿題は授業の復習をしっかりとして、一日も早く、上記の意味でテキストおよび授業内容を“完璧”にすること。

2012年8月5日日曜日

8/4 大学受験数学Ⅱ

今日は数学的帰納法を学習した。
テキストでは287~291にあたる。
今日で“数列”分野の基本は一通り終了した。


宿題は授業の復習をしっかりとして次回の復習テストで合格点をとれるようにしておくこと。

8/4 大学受験数学Ⅰ

前回に引き続き、“円の性質”から「円に内接する四角形」「トレミーの定理」「方べきの定理」「方べきの定理の逆」を講義した。

今回扱った“円の性質”もやはり、高校生よりも難関高校受験予定の中学生にとって重要な内容かもしれない。これらの内容が主要大学の2次試験で出題された記憶はほとんどないが、高校入試では最難関高校(国際基督教大学附属含む)で何度も取り上げられている。高校1年生にとっては平成27年からセンター試験の数学Aは選択とはなるものの、3問中2問は解答しなければならず、“場合の数・確率”、“整数の性質”、“図形の性質”からそれぞれ1問の出題が予想されるから、“場合の数・確率”、“整数の性質”のいずれかが不得意の者は、必然的に“図形の性質”からの出題を選択するつもりで対策しておかなければならないということを忘れてはならない。


宿題は授業の復習をしっかりとして次回の復習テストで合格点をとれるようにしておくこと。

2012年8月4日土曜日

8/3 数学Ⅰ

今回は、3週間ぶりの証明の学習として“平行四辺形”を講義した。
平行四辺形の性質や平行四辺形になるための条件の証明はすべて、平行線の公理か三角形の合同条件を用いるものなので、これまでの証明の復習にはもってこいなので、しっかり復習してもらいたい。

宿題は授業の復習をしっかりとして次回の復習テストで合格点をとれるようにしておくこと。

2012年8月2日木曜日

8/1 大学受験数学Ⅱ

夏期特別時間割の大学受験数学基礎Ⅱ第2回目は“図形と方程式”から「角の二等分線の方程式」「円の方程式(標準形)」「円の方程式(一般形)」「円の方程式(直系の両端の座標が分かっている場合)」「円と直線の位置関係」「円上の点との距離」「円の接線の方程式」「円外の点から引いた接線の方程式」を講義した。



宿題は授業の復習をしっかりとしておくこと。

8/1 大学受験数学Ⅰ~合同式~

夏期特別時間割の大学受験数学基礎Ⅰ第2回目は“整数”から「ユークリッドの互除法」「記数法」「合同式入門」「合同式の定義と基本性質の証明」「合同式の利用法」を講義した。
合同式に習熟するポイントは以下である。


にもかかわらず、合同式の定義を無視してイメージの方を持ち出して合同式の性質を証明している参考書の何と多いことか・・・
合同式の定義を用いればたったの1行で終わる証明に、何行もかけて証明を行うというのは全くの意味不明である。それに商を持ち出すのでは合同式のうま味がないではないか!?
参考書を書いているのはそれなりの大学や予備校・塾の先生達なのになぜこのようなことをするのか? 
それは合同式を考え出した数学者へのリスペクトが足りないからだろう。あなた方よりはるかに頭のいい数学者が考えに考え抜いて合同式の定義を決めたという事実を忘れてはならないはずだ!

生徒達にはこのようなダメなことを真似ないでもらいたい。


宿題は授業の復習をしっかりとしておくこと。