2012年4月29日日曜日

4/28 大学受験数学Ⅰ

前回は、受験数学での最重要事項の一つ(にもかかわらず学校では取り上げられることはほとんど皆無である)「同値変形」について、なぜ最重要事項なのかを「数学の入試問題とは何なのか?」を明らかにすることで説明したが、今回は引き続き、同値変形の練習を「1次不等式」を題材にして行った。
「1次不等式」を掲載しているどの参考書や問題集も(様々な予備校や塾の教材も含む)、「1次不等式の解法の学習」のために「1次不等式」を掲載しているとしか考えられない記述であるが、私はそれだけでは意味がないと考えている。
つまり、「1次不等式」は同値変形の良い練習問題なのだから、意識的に同値変形を解法に用いるのが大切であると考えているのだ。

当室の指導方針の大原則として、「必須手法の学習は簡単な問題から」というのがある。
英語の文型や品詞の解明にしても、難しい文章になって必要に迫られてから学習しようとするから世の多くの中・高生は失敗したり、中々身につかなかったりするのである。中学1年の誰でも分かる簡単な文章(のために、多くの人は文型や品詞の解明の必要などないと思ってしまうのだが・・・)のときから、文型や品詞の解明を習慣にしていけば、難しい文章を学習するようになる頃には、無意識にそれができるようになっているのである。
同値変形も同じことである。いずれは数学の様々な問題で効力を発揮する同値変形であるが、今すぐにそのような問題に同値変形を使えるようになるわけではない。簡単な問題での練習を行って使い方をマスターしなければならないのだ。


宿題は、今日の授業の復習と次回復習テストで合格点をとれるようにしてくること。

4/28 大学受験数学Ⅱ

前々回から「ベクトル」を学習しているが、高校の数学でのベクトルの定義は定義になっていないということは前にも書いた。だから、正しいことを書いた上で、高校の教科書の嘘にもうまく付き合っていけるような教材を書きたいところであるが、高校数学の「ベクトル」全項目の内容を書ききる時間はさすがにないので、高校数学のベクトルの定義のどこがおかしいかの説明と正しい定義、そして高校数学で扱う「平面ベクトル」「空間ベクトル」「数ベクトル」に関する注意点をまとめたプリントを配布した。
また、前回証明を後回しにした内積の成分計算と内積の分配法則の証明を行った。

宿題は授業内容の復習と計算問題集のテーマ1~10。
次回復習テストは3,4月の学習内容で行う。

2012年4月28日土曜日

4/27 数学Ⅰ

今日は「多角形の内角・外角・対角線」を学習した。
小学生の時から当り前のように使っている三角形に関する定理「三角形のの内角の和は180°である」をはじめとする、多角形の内角・外角・対角線に関する基本的な性質を証明した上で、その性質を使った問題演習をした。
ほぼすべての内容が中学入試をする小学生ならば学習済みの内容である。違うのは「説明」から「証明」に変わったということである。

文科省の定める学習指導要領では「証明」は中学2年生の学習内容(2学期位)ということになっているが、私はそれが正しいとは考えていない。学習時期が中学3年間の真ん中くらいになってしまうせいで、基本的な証明に習熟する時間を割くことができず(どんなに時間をとれたとしても1年が限界である)に入試問題演習を始めなければならなくなってしまうからである。
そこで、当室では基本的な証明を中学1年生から始めることによって、基本的な証明に習熟する時間を十分に取れるようにしている。これなら基本的な証明に2年以上費やすこともできる。

数学に限らず何でもそうであるが、苦手であればあるほど、基本的な内容に接する時間をできる限り増やすことが、苦手克服の鍵である。


宿題は今日の授業の復習をしっかりとして、次回の復習テストで満点をとれるように勉強してくること。また、前回の復習テストの不合格者は連休明けの月曜までに再テストの勉強をしておくこと。さらに、 連休明けの月曜には「正負の計算」の総復習テストを行うので、
中学数学計算問題集http://eisuken2012.blogspot.jp/2012/01/blog-post_24.html の「正負の計算」の範囲をしっかり復習して満点をとれるように何度も繰り返して練習しておくこと。

2012年4月27日金曜日

4/26 数学Ⅱ

今日は、前回の因数分解の復習テストをやった後、先週にひき続き、「図形に関する証明」を学習した。テキストでは p.97(新課程版p.99)にあたる。

前々回、幾何の証明の基礎の復習テストで合格者が0人だったため、幾何の授業は進まずに、前回はこれまでの幾何の証明の復習テストのみを行ったのだが、それでも合格者はたったの1人であった。これでは今回も授業を進めることができない。
まぁ~、毎年同じような感じなので驚きはしないが、このような生徒達を四苦八苦しながら指導して「合格実績 http://www.eisuken2002.jp/実績/ 」を出しているのに、多くの人達は最初っからできる生徒が集まっているだけだと思っているようで、そのような質問が多いのには閉口する。
ブランド好きで、「寄らば大樹の陰」が大好きな日本人が、こんな無名で小さな塾に、しかも最初からできる生徒ばかりが集まるはずなどないのは明らかだと思うのだが・・・

多くの生徒(保護者)は勉強というものを勘違いしている。
思考力という綺麗ごとの名のもとに、憶えなければならないことを憶えずに考えようとする(させる)人があまりにも多い。憶えることを憶えずに(意味のあることを)考えることができるなんて、生まれつきの天才だけである。そんな天才、過去の日本に何人いたというのだろうか・・・
少なくとも、自分がそうであると思う人はいないだろうし、もし思うのであれば、それこそ塾に来る必要などないはずである。
憶えることはしたくない(させたくない)けれど考えたい(考えさせたい)というのなら、勉強などせずに(させずに)パズルでもやっていれば(やらせていれば)いい。勉強がしたい(させたい)のなら、憶えなければならないことは憶えなくてはならない。
というわけで、授業の残り時間は復習テストの範囲だった幾何の証明の一部を清書させた。
今はまだ、自分だけで一から証明を考える段階にはない(ことは結果を見れば明らかである)。すでに書かれた証明(解答)を書き写しながら、その書き方の形式を憶え、証明の中身について考えをめぐらせるだけで十分である。


宿題は今日の授業の復習と、これまでに授業で扱った幾何の証明を書き写しながら、その書き方の形式を憶え、証明の中身について考えをめぐらせ、その証明を何も見ずにすべて再現できるようにしてくること。

2012年4月21日土曜日

4/21 大学受験数学Ⅰ

今日は「論理・必要条件と十分条件・同値変形」の第2回目として、背理法での証明が認められる理由と、受験数学での最重要事項の一つ(にもかかわらず学校では詳しく取り上げられることは皆無である)「同値変形」について、なぜ最重要事項なのかを「数学の入試問題とは何なのか?」を明らかにすることで説明した。


宿題は、今日の授業の復習と次回復習テストで合格点をとれるようにしてくること。

4/21 大学受験数学Ⅱ

今日は、「ベクトルの内積」を中心に学習した。
テキストでは p.304~310にあたる。
時間の関係上、ベクトルの内積の成分計算や内積の分配法則の証明のみ次回にまわして、今日はいくつかの定義と問題演習のみとした。

宿題は授業内容の復習と授業内でできなかった類題をやっておくこと。
そして次回の復習テスト(授業で扱ったのと同じ問題または宿題のいずれか5問程度を30分で行う)で満点をとれるようにしてくること。

2012年4月20日金曜日

4/20 数学Ⅰ

今日は前回に引き続き「文字式の基本」を学習した。
前回の復習として指数表記の注意をした。
前回も注意したが、(2^3)^4 と 2^3^4 は意味が違うということをもう一度注意しておいた。
(ここで、x^y はxのy乗を表す)
テキストの問題が 2^3^4 ではなく 2^2^2 だった訳を 2^3^4 = 2^81 が計算不能だからということを具体例を挙げて説明しておいた。指数関数が爆発的に増加する関数であるということを、かなり具体的なイメージとして持ってもらえたと思う。

今日のテーマは「数量を文字式で表す」ことであったが、この分野は小学校の単位の変換ができないと全くできないので、あやふやな人は一日も早く小学校の教科書を引っぱり出して単位の項目を復習してもらいたい。

宿題は今日の授業の復習をしっかりとして、次回の復習テスト(金曜日)で満点をとれるように勉強してくること。また、前回の復習テストの不合格者は月曜までに再テストの勉強をしておくこと。

2012年4月19日木曜日

4/19 数学Ⅱ

今日は、先週の続き、「共通因数と因数分解」、「式の置き換えを利用する因数分解」、「計算の工夫」、「数の性質の証明」を学習した。
テキストでは p.93~96(新課程版p.95~98)にあたる。

宿題は今日の授業の復習で、次回復習テストで必ず合格点をとれるように復習してくること。

2012年4月15日日曜日

4/14 大学受験数学Ⅰ~間違った数学~

今日は「論理・必要条件と十分条件・同値変形」の第1回目として、命題論理の基本的な証明を講義した。
高校数学Ⅰ・Aを学習したことのある人なら全員、命題「P⇒Q」を直接証明しづらい時には、その対偶「Qでない⇒Pでない」を証明すればよいことを知っているはずである。
しかし、なぜそれでいいのかを知っている人はほとんどいないと思う。
また、ド・モルガンの法則が成り立つことを知っている人も、その証明をしたことのある人はほとんどいないと思う。
これらは数学の証明をしていく上で基本となる定理であるにもかかわらずである。
当室の高校数学ではこれらを命題論理の範囲で必ず証明することにしている。
証明自体はとても簡単なので、生徒の負担になることもないし、自分たちがこれから数々の証明を行っていく上で、よって立つべき証明方法が正しいことすら分からないという気持ち悪さから解放されることになるからである。
まぁ、私がこんなことを言わなければ誰も気持ち悪いとは思わないのだろうけれど・・・

長年、生徒達を見ていて感じることに、「しかし、よく何も疑わずに(教科書や参考書に)書いてあることを信じ込むよなぁ~」ということがある。数学の教科書や参考書は嘘だらけなのだが・・・(答えが間違っているという意味ではない)
私が同年代の頃は、これらの嘘に悩まされ続ける毎日であった。学校の先生たちもその嘘に気付いている人は皆無だったので、質問することもできなかった。まぁ、学校の先生は数学の専門教育を受けているわけではないので仕方ないと言えば言えなくもないのだが・・・(そんな人にしか数学を習えないというのは不幸なことだと思う。)
私にも、それらの嘘を指摘したり説明してくれる指導者がいれば、もう少し受験勉強に専念できたのだが、本当のことが書かれているものを見つけることもできず、ただ一人で証明を考え悩み続けた日々で、受験勉強をする時間はほとんどなかった。

例えば、中点連結定理。この定理を三角形の相似の性質を使って証明している教科書や参考書をよく見かけるが、これは間違いである。なぜ間違いなのかは、三角形の相似の性質「対応する角は等しく、対応する辺の比は等しい」を証明すれば分かるはずである。教科書や参考書では相似の絵を描いておいて、「ほら、相似だと対応する角は等しいし、辺の比も等しいよね~」ってな感じで、さも当り前の性質のように書かれてあり、証明は書かれていないが、いくら当り前そうに見えたとしても、それは見えているだけであって、本当は証明しなければ信じてはいけないのだ。数学では公理と定義以外は全て証明しないといけないのだから。そして、その証明を試みると、その証明には「中点連結定理(を拡張した定理)」が必要になることに気付かされるはずだ。つまり、中点連結定理を相似の性質で証明するということは、中点連結定理を中点連結定理で証明していることになってしまい、循環論法に陥るのである。ただ、私がこれまで接した人でこの事実に気付いている人はほとんどいなかった。早稲田の学生は言うに及ばず、東大理Ⅲをはじめとする東大生も全員、「中点連結定理は三角形の相似より明らか」と信じ込んでいた。(ということは、彼らを指導した人達もまた気付いていなかったということになる・・・ こういうのを受験勉強の弊害というのではないだろうか?)

数学を専門的に学習する時の心得として、数学書を読むときには「ページ番号以外は嘘が書かれていると心得て読みなさい」というのがある。自分が書くテキストには嘘がなく、自分が受験期に費やした(受験勉強に専念するためには)無駄な時間を、自分の生徒には費やさせないようにしなければならないと思う。

次回は、背理法での証明が認められる理由(20世紀初頭には背理法での証明を認めないという考え方ー直観主義ーも存在した)と、受験数学での最重要事項の一つ(にもかかわらず学校では詳しく取り上げられることは皆無である)「同値変形」について、なぜ最重要事項なのかを「数学の入試問題とは何なのか?」を明らかにすることで説明しようと思う。

宿題は、今日の授業の復習と次回復習テストで合格点をとれるようにしてくること。

2012年4月14日土曜日

4/14 大学受験数学Ⅱ

今日は、「2次数ベクトル」「単位ベクトル」「2次数ベクトルの最小値」などを学習した。
テキストでは p.294~303にあたる。
高校数学で普通に学ぶベクトルは、定義や名前なども、大学で学習するベクトルとは似て非なるもので、無茶苦茶な内容のため、教えようとすると頭がクラクラしてくる。
数ベクトルのことをベクトルの成分表示といきなり書いていて(成分の定義は書かれていない)、じゃぁベクトルは何なのよ?というと、向きと大きさを持った量などと定義にもならないことを平気で書いている。
教科書を書いているのは大学の先生方であるから、こんなのは嘘八百であることは百も承知なのだが、皆に分かりやすく教科書検定に通るように書くとこうなってしまうのだろうか?
 しかし、まじめに勉強して理解力の高い生徒たちにとってはいい迷惑である。せっかく努力しているのに嘘を教えられるのではたまったものではない。
というわけで、本当のことを書いたうえで、教科書の嘘にもうまく付き合っていけるような教材を書きたいところなのであるが、今は時間の余裕が全くない・・・
授業中に板書と口頭で本当のことを説明するしかない。

宿題は授業内容の復習と授業内でできなかった類題をやっておくこと。
そして次回の復習テスト(授業で扱ったのと同じ問題または宿題のいずれか5問程度を30分で行う)で満点をとれるようにしてくること。

2012年4月13日金曜日

4/13 数学Ⅰ

今日は前回の「平行線と角」の残りと「文字式の基本」を学習した。
前回の復習も兼ねて、証明法についてお話しをした。
文科省が定める現在の中学数学における証明は「三段論法」を用いるものだけであるが、それでは証明できないものが沢山あること。それらは高校数学にまわされてしまったことなどについて話した。
その代表例が“背理法”という証明法であるが、20年前の中学生が普通に習ったことを今の中学生には教えないという理由はいったい何なのであろうか?
文科省の言いなりになっていたら、どんどん学力を落とされてしまうというのが現実なのである。
「文字式の基本」では文字式を書く上での約束事を学習して、実際に書く練習をした。さらに指数法則について学習した。
宿題は今日の授業の復習をしっかりとして、次回の復習テスト(金曜日)で満点をとれるように勉強してくること。

2012年4月12日木曜日

4/12 数学Ⅱ

先週の復習テスト(テスト内容は先々週の授業で扱った問題と全く同じもの)が全員不合格だったため、これ以上幾何分野の授業を進めてゆくことはできないと判断して、授業時間全てを代数分野にした。もちろん、先週の復習テストもやらなかった(先々週の復習テストがあのできでは先週の復習テストをやるだけ時間の無駄と判断した)。

今日の授業内容は、先々週の続きの「乗法公式」と「因数分解の公式」。
テキストでは p.87~92(新課程版p.89~94)にあたる。
今回は単なる計算問題(しかも公式)しかやらなかったので、復習するのにそれほど時間は必要ないと思う。
そこで、先々週から先週にやった内容をきっちりと復習してもらいたい。
扱った問題は、教科書に載っている内容と県立高校の共通問題だけである。県立高校の共通問題というのは、その県の公立高校受験者全てに共通の問題であり、普通高校受験者だけでなく工業高校や商業高校受験者も同じ問題であるため、せいぜい教科書の章末問題レベルの問題である。教科書というのは文部科学省がその学年の生徒として最低限必要な学力を規定したものだということを認識しなければならない。そのような問題をきちんと復習せずにできない人が、難関高校や難関大学を口にするのは恥ずかしいことだ! 

宿題は今日の授業の復習と先々週、先週の授業内容の復習で、次回復習テストで必ず合格点をとれるように復習してくること。

2012年4月8日日曜日

4/7大学受験数学Ⅱ

今日は、「3次方程式の異なる実数解の個数」「不等式の証明への微分法の利用」
「3次関数のグラフに引ける接線の本数」を学習した。
テキストでは p.220~224にあたる。
「3次方程式の異なる実数解」については、2次方程式のとき2次関数のグラフをかけば明らかになったのと同じく、3次関数のグラフをかけば全て明らかになる。面倒くさがらずにグラフをかくことが最短距離である。
「3次関数のグラフに引ける接線の本数」については、前回の3次関数の四等分則と同様に3次関数の有名事実であるので、全ての場合について紹介しておいたが、これも今の参考書や問題集にはほとんど載っていないようである。3次関数の有名事実について深く言及しているのは20年ほど前に出版された山本矩一郎先生の「放物線の基礎解析(3次関数のグラフ)」が代表的であるが、もはや絶版である。今は数学の参考書・問題集は昔と比べられないくらい豊富にあるのに、他書に替え難い中身のあるものはほとんどない。それを表してか、山本先生の「放物線の基礎解析(3次関数のグラフ)」などはYahoo!オークションやAmazonで15,000円以上で売買されている。今、数学の参考書・問題集を著されている方々は少なからず山本先生の影響は受けているだろうに、もっとまともなものを書いていただきたいものである。

宿題は授業内容の復習と授業内でできなかった類題をやっておくこと。
そして次回の復習テスト(授業で扱ったのと同じ問題または宿題のいずれか5問程度を30分で行う)で満点をとれるようにしてくること。

4/7 大学受験数学Ⅰ

今日は「因数定理の因数分解への応用」を講義した。
因数定理は因数分解を行う上で非常に強力な定理であるが、当然ながら万能ではなく弱点もある。その弱点を理解してもらうために、中学生にもなじみのある素因数分解を例にして説明の導入とした。素因数分解は中学入試をする生徒なら小学生の時に扱う内容でもあるので、とても簡単なものというイメージが強いと思うが、実は大きい桁の数の素因数分解は非常に難しいのだ。素因数分解は実は難しいというイメージがない人は1111111の素因数分解を考えてみていただきたい。(もちろん、2以上の自然数の素因数分解の存在と一意性は証明されているので、原理的にはできるはずなのだが、実際にできるかどうかは別の話である。)多分できないと思う。つまり、我々が日頃見かける素因数分解の問題は“絶対にできる簡単な問題”だけで、それは出題者が意図的にそうしているからなのである。でないと出題者にも答が分からないというようなことが起こってしまうのだ。
多項式の因数分解も同じことで、大きい次数の多項式の因数分解は因数定理が使えるものと複2次式以外はほとんど出題されない。なぜなら難しすぎてできる人がいないから。因数定理が使えないもので出題される可能性があるのは4次の多項式が2次と2次に因数分解されるものだけである。このようなことを知っておけば、因数分解の問題を見たときの方針が立ちやすい。つまり、2次式の場合は中学で習う因数分解の公式で、3次式の場合は3次の因数分解の公式または因数定理で、4次式は複2次式なら複2次式の解法で、でなければ因数定理で、因数定理も使えないなら(2次式)×(2次式)という式を立てて係数を比較して解けばよいのである。

宿題は、今日の授業の復習と次回復習テストで合格点をとれるようにしてくること。

2012年4月6日金曜日

4/6 数学Ⅰ

今日は前回の「平面の基本図形」のつづき、「正の数・負の数の四則の混じった計算」、「平行線と角」を学習した。
「平行線と角」では、“平行線の公理”を無条件で認めた上で、今後の証明を行っていくという立場を明確にして、簡単な証明(「対頂角は等しい」、「平行線における同側内角の和は180°である」)を学習した。さらに、平行線の同位角、錯角、同側内角を用いて角度を求める問題を練習した。


宿題は今日の授業の復習をしっかりとして、次回の計算の時間(月曜日)に一々今日のノートを見直さなくてもできる状態にしてくること、そして次回の復習テスト(金曜日)で満点をとれるように勉強してくること。

2012年4月5日木曜日

4/5 数学Ⅱ

今日は、「二等辺三角形の定義・性質」「二等辺三角形の性質を利用した証明」「正三角形の定義・性質」等を学習した。
テキストでは p.362~366(新課程版p.364~368)にあたる。
授業では、テキストには書かれていない二等辺三角形の性質の証明もしたが、いずれも教科書に載っている内容なので、必ず自分一人でできるように復習しておくこと。


宿題は今日の授業の復習。

2012年4月1日日曜日

3/31 大学受験数学Ⅰ

今日は「多項式の除法」「因数定理と剰余定理」を講義した。
現在のゆとり教育課程になってからは数学Ⅱの範囲とされている因数定理と剰余定理だが、十数年前までは数学Ⅰ範囲であった。十数年前まで高1生(中高一貫私立なら中3生)にできていたことが、文科省の決めた指導要領によって今の高1生にできなくなるというのは論理的に考えてありえないことだし、できれば早くから使いこなせるようになれると便利な定理でもあるので、新高1生中心のクラスだが講義することにした。

ちなみに私がこの定理を知ったのは、小学5年生の時だったと思う。こんな便利な定理があるのか!と感心したのを覚えている。当時、高次多項式の因数分解にてこずっていた私に、知り合いの大学生が「こんなの教えちゃっていいのかなぁ~」と言いながら教えてくれたのだが、その後は因数分解する時の武器としてとても重宝した。その大学生は国立大学の学生ではあったが、地方の知名度の低い大学であったので、当時はお世辞にも学力が高いとは言えなかったが、今となっては、因数定理を他人に説明できる大学生がどれほどいるのか疑問である程に大学生の学力は地に落ちているから、その大学生は立派なものだったのだと思う。
それどころか、東大受験専門を謳う某有名塾の数年前までのテキストは因数定理を間違っていたことで有名である。この塾は日本の大学受験の最高峰東大の合格者を中心に構成されているというのに、こんな基本定理を間違えるというのは信じられないことなのだが、現実は現実である。受験テクニックはあっても学力はないということなのだろうか・・・さらに信じられないことに、後に東大に合格する多くの生徒がその間違いに気付かずにテキストの間違いが直されていなかったということである。東大の先生が言うことは全部正しいに違いないと信じ込んでしまったのだろうか? その程度にしか数学を理解していなくても受験テクニックを知っていることで合格できてしまうのが東大の入試問題ということなのだろうか? だとするならば、日本が生んだ大数学者の1人佐藤幹夫先生がおっしゃられた様に「東大をはじめとする大学の数学の入試問題はひどいテストだ」というのが正しい意見ということになってしまうだろう。

当室の生徒には、まず定義と定理を正しく理解し、その上で憶えてもらいたい。
宿題は、今日の授業の復習と次回復習テストで合格点をとれるようにしてくること。

3/31 大学受験数学Ⅱ

今日は「3次関数の最大・最少」を学習した。
テキストでいうとp.214~219を学習した。
文字を含む区間における最大・最小や文字係数を含む場合の最大・最少は2次関数の時とほとんど同じ考え方で、グラフをかけばすべてが解決する。
2次関数と違って、グラフをかくには最初は増減表が必要であるが、3次関数の形は4通りしかないので嫌でも覚えてしまう。ただ、最大・最少を吟味するには既に知られた3次関数の有名事実は憶えておいて使った方がかなり見通しがよくなる。
ということで、多くの参考書には載っていないようなのだが、「3次関数の四等分則」とその使い方を説明しておいた。これはかなり使える性質なので必ず憶えておいて欲しい。実際、これを知っているのと知らないのとでは大きな差が出る問題が過去の東大入試でも出題されている。(東大は思考力を問うとか何とかきれいごとを言っているわりには、この問題のように知っているか知らないかで大きく差のつく問題も平気で出題するのだ。)

宿題は授業内容の復習と授業内でできなかった類題をやっておくこと。
そして次回の復習テスト(授業で扱ったのと同じ問題または宿題のいずれか5問程度を30分で行う)で満点をとれるようにしてくること。